本草薬膳学院

広い視野から症状を全体的に解明していく中医学は、とても人に優しい医学だと感動しました

2022.10.20 起業

国際中医師研究科コース 卒業

当学院:簡単な自己紹介をお願いします。

多根さん:多根弘子(たねひろこ)と申します。7年前に伊豆の伊東市で地元の農業委員会を口説き落として農業従事者となり、荒れ果てて雑木林となった元みかん山の開拓を始めました。

「たねころ山農園」と名づけた観光農園を運営しています。無農薬で柑橘類を中心に果樹や野菜、薬草などを栽培し、お茶やジャムなどの加工もしています。園内には7頭のヤギもおり、今日まで8匹の子ヤギの出産にも立ち会いました。

恵まれた自然の環境を楽しんでもらおうと、子供向けイベントを中心に、各種イベントや施設の貸し出しもしています。

今後は「食べること」を中心に子供たちの「生きる力」を引き出すお手伝いが出来ればと思っています。

もともと教育に関心があり出身地である⾧崎の大学でも専攻したのですが、当時の私には教師が務まる自信がなく、外の世界も見てみたいとの思いから、上京を選びました。その後、就職、結婚、出産、また夫の海外赴任で9年間スイスでの生活を経験、そして歳を重ねてようやく子供たちと向き合う準備ができました。

本草薬膳学院では中医薬膳師コースと国際中医師研究科コースを受講し、国際薬膳師・国際中医師の資格を取りました。

 

当学院:薬膳を学ぼうと思った動機、きっかけを教えてください。

多根さん:身内を癌で亡くす度に無力感・失望感・死への恐怖を感じていました…これまで目の前で4人が息を引き取りました。

25年前に父が大腸癌の末期と分かった時は、私自身に何の知識もなく、結局医師の指示にすがるしかありませんでした。最期も辛い延命治療の末に病院で亡くなり、悔しい思いでいっぱいでした。

姑の時は舌癌でした。手術後に嚥下が難しくなり自分の唾液すら上手く飲み込めない状態でした。本人の希望もあり自宅で介護しそのまま亡くなりました。晩年美味しいものを食べることが生きがいとなっていましたので、その食事をどう作るかが毎回の悩みでした。

今後大切な人や自分自身が癌になったことを想像する時、何一つ判断基盤や知識も無い自分をとても不安に感じ、薬膳や中医学に救いを求めました。

 

当学院:日本に薬膳を学ぶ学校は増えていますが、その中でも本草薬膳学院を選んだ理由、学院ならではの魅力は何ですか。

多根さん:他校と比べてスタッフの方々の対応が親しみやすかったと記憶しています。

当時は神田の古いビルの中にある教室でした。試食の際には辰巳先生も加わって質問攻めにあっていました(笑)

アットホームな雰囲気が居心地良かったです。

 

当学院:学習の中で最も印象深かったことはどんなことですか。

多根さん:弁証論治は謎解きみたいでワクワクして大好きでした。

患者さんの症状を把握する際、部分的ではなく可能な限り取り巻く環境を広い視野から全体的に解明していこうとする中医学の基本は、とても人に優しい医学だなぁと感動しました。

時には嫁姑問題などの心的ストレスまで重要なファクターになります。問診におけるコミュニケーション能力も必要なことだと感じます。

一方で料理の才能がないことはコンプレックスでした。授業の中では短時間でレシピを組み立てることがありましたが実際作って食べたら不味かったでしょうね。

 

当学院:本草薬膳学院で学んだことを現在どのように活かしていますか。また、今後どういった活動をしていきたいですか。

多根さん:農業を始めるまでは太陽の動きや自然のリズムを感じることなく、1年365日、時計通りの生活をしていましたが、毎日自然の中で仕事をしているとその変化にとても敏感になります。

そして自分の体が順応していくのも分かります。これぞ整体観念で言う「人と自然との統一性」なのだな…と。

農業をやっていても、そろそろ貝殻虫の幼虫が動き出す時だから対策しなきゃ! とか、今年の春は寒いからいつもより2週間遅らせて苗つけしよう…など感覚で仕事ができるようになりました。

山の中では色んな場面で太陽をあてにしています。当たり前ですが植物も人も山全体が太陽なしでは成り立たないのです。

こういった太陽の下での生活を是非子供たちにも体験して欲しいと思い子供キャンプを始めました。

また月の光を浴びた夜の山にも沢山の発見があります。手製の望遠鏡で流星群を眺めたり、鹿の鳴き声やイノシシの足音にドキドキしたりと…また海岸までは徒歩圏内なので日の出を体いっぱいに浴び腹ペコで帰ってきます。

こんな日常を楽しんでもらっています。

更に最近ではNPO団体とも提携して「食べること」を柱にした生きる力を養うプログラムを試作実践中です。例えば食器、飯盒(はんごう)、お箸は竹で手作りし、ファイヤースターター(現代版火打ち石)で火起こしして焚き火で調理します。苦労したご飯は本当に美味しいんです。

今後は農作物を育てて収穫する、又はお茶や味噌などの保存食作りも考えています。そこに薬膳の食育も盛り込むつもりです。

もう一つの目標は自前の作物をメインにしたスープや流動食など、食べる事が困難な方たち向けの健康食の開発です。敷地内に小さなラボを作って試作しています。そもそも料理の才能がないのでなかなか捗りませんが、この機会に皆さんのご協力が得られれば幸いです。

園内は車いすで出入りできるログハウスを中心に木造の施設がいっぱいです。たとえ足が動かなくなっても自然の中で過ごせるような生きる力を養える山づくりを目指しています。

 


多根 弘子

中医薬膳師(東京本校)第17期平日コース卒業

/国際中医師研究科コース修了

国際薬膳師、国際中医師、中学・高校教諭

「Instagram」 https://www.instagram.com/tanecoroyamafarm/

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